資産1億以上 割合
従来、お金持ちというか富裕層の人たちが関心があったのが、資産運用とか節税とか相続というものばっかりだったんですが、最近の人は比較的年齢が若くなってきたこともあって、新興企業への出資。エンジェル投資みたいなものや、現代アートや教育といったものに興味を持ってきている。ぜんぜん違いますよね。
この『おくりびと』は、たいへんヒットしたんですけれども、その「おくり」という言葉に1億円の「億」を掛けた。そして純金融資産、つまり自分が持っているお金の中から、住宅ローンなどの借金を引いた、純然たる金融資産が1億円以上ある人ということに、1億円の「億」を掛け合わせて、「億り人」というタイトルにしてあるわけです。
みなさんは「宝くじ」を購入したことはありますか。
少し前に販売されていたサマージャンボや、もうすぐ発売されるハロウィンジャンボなど、一攫千金を夢みて購入をされている方もいるのではないでしょうか。
【画像】「富裕層(資産1億円以上5億円未満)」の世帯数と資産を「マス層(3000万円未満)」と比べると、富裕層の少なさと資産の多さがわかる(出典:野村総合研究所)
誰もが一度は「当たったら何に使おうかな」など考えたことがあると思います。
一方で、世の中には「富裕層」と呼ばれる方がいます。富裕層になる理由はそれぞれですが、中には自分で資産を築き上げる方々もいます。
「お金持ちは豪快にお金を使う」といったイメージが先行しがちですが、実は富裕層の方は何でもお金を使うわけではありません。意外と細かなお金は使わないようこだわる方も少なくないのです。
秋以降も続く物価高で、節約を心がけるも苦しく感じる方も多いでしょう。今回は富裕層の方が行っている節約ポイントについて、考え方の特徴とともにお伝えしていきます。
大江:1億円以上の金融資産を持っている富裕層が、こんなに多いということなんですが、一般的に我々が「億り人」という言葉からイメージするのは、ビットコインで一夜にして大儲けしたとか、デイトレードで成功して、50万円を1年間で1億円にしたとか、どうもそんなことばっかりをイメージしがちになりますね。
本当にお金に縁のある生活を送ろうと思うのであれば、年収を過度に気にしていても意味がありません。最終的にどのくらいの資産を持つことができるのかで、人生の豊かさは決まってしまいます。こうした感覚を持って人生設計を作ることができるのかどうかが、教養人か凡人かの分かれ目となるのです。
ここでは、貯金1億円を貯めた会社員が実際に行った資産運用の方法を紹介します。
むしろ、それよりも『となりの億万長者』のほうが、はるかに実践的に役に立つかなと思っているんですね。実践的にというか、心構えとしてね。この本も実はアメリカで純金融資産が100万ドル、つまり1億円以上ある人たちに取材をしたりアンケートを取ったりしたものです。
加谷 珪一(かや けいいち)
経済評論家
仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP記者、投資ファンド運用会社などを経て独立。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。億単位の資産を運用する個人投資家でもあり、お金持ちについて解説した書籍「お金持ちの教科書」はベストセラーとなった。「お金持ちはなぜ「教養」を必死に学ぶのか」(朝日新聞出版)、「あなたの人生を変えるお金の教養」(PHP研究所)などお金に関する書籍を多数執筆している。
富裕層向けのマーケティングでは、資産額1億円以上を富裕層と定義しており、年収はあまり考慮に入れていません。その理由は、働かずに遊んで暮らせる金額が1億円以上だからです。よく雑誌などで、「目指せ資産1億円」などとタイトルが付けられていますが、これにはちゃんとした意味があったのです。
これによると、2020年の時点での日本の富裕層。つまり1億円以上の純金融資産を持っている人の世帯数が、133万世帯となっていますね。ということは、2020年の日本の一般世帯数は5,572万世帯なので、率にすると2.4パーセントです。ということは、100人のうち、2~3人は「億り人」ということになりますね。学校でいえば、クラスに1人は「億り人」がいるということです。
もともといろんな制度も違いますし、本当に金融資産を作るためにいろいろ投資をしたり、そんなことをやってきた人にとっては、「ふむふむ、なるほどな」とわかっていただける内容もあるんですけれども、まったくのド素人の人が読むと、誤解するんじゃないかなという面もあって、私はあまり、積極的に読むことをお薦めしていません。
だから、ファイナンシャルプランナーのみなさんとかも、いつまでも「資産運用だ」「節税だ」、そんなことばっかり言っているんじゃなくて、美術とかリベラルアーツみたいなものをもっと勉強したり、造詣を深くしたほうがいいんじゃないかなと、1週間くらい前に得たその記事を見て思いました。