20年の投資期間であれば 40代からでも十分間に合う

40代になると 老後を意識しはじめる方もいます

ここまで、さまざまなデータ・調査結果から30~40代の資産運用の実態をひもといてきた結果、4~5割の人がすでに資産運用中ということが分かりました。さらに今後資産運用してみたいと興味を持っている人は6割に上っています。
ただしその内訳を見てみると、預貯金・定期預金など元本保証されている分リターンも少ないローリスク・ローリターン商品の占める割合が多いのも事実です。
物価上昇によるインフレ懸念などを考慮し、かつより効率的に資産を増やすためには「貯蓄から投資へ」の意識を持つことが重要になってくるでしょう。

30~40代ですでに資産形成に取り組んでいる人は、実際どのような種類の資産運用をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。こちらも調査データによって含まれる資産運用の手法が異なるため、いくつかのデータを複合的にみていきましょう。

本記事では、新卒から商社に勤め、44歳でセミリタイアを成功させた「りゅうさん」にインタビューを行いました。40代前半で資産1億円を形成したりゅうさんの、資産形成のアドバイスは必見です。ぜひ最後までご覧ください。

そこでLIFULL HOME’S不動産投資編集部では、働き盛りの30~40代がどれくらい資産運用しているのか、何に投資しているのかを徹底調査。さまざまな調査結果・アンケートデータを基に、編集部が独自に30~40代の資産運用の実態、「みんなはどうしてる……?」を探ってみました。

40代になると金融資産保有額の割合が大きく変わります。40代の金融資産保有額は1,000万円〜1,500万円が12.7%と最も多く、次に700万円〜1,000万円の9.0%です。

まずは、30~40代で金融商品を保有していると回答した世帯に限定し、その金融商品保有額の内訳を見ていきます。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)」のデータによると、30代で金融資産を保有している世帯は91.8%、40代は86.5%でした。
ただし、このデータの場合「運用または将来の備え」として保有している預貯金も金融資産に含まれるため、割合が大きく出ています。
預貯金を除いた保有金融商品としては、最も多いのが積立型保険商品の68.0%(30代)・63.4%(40代)、次いで個人年金保険32.0%(30代)・31.8%(40代)、株式27.3%(30代)・23.9%(40代)です。詳細な内訳については、後ほど解説します。

次に30~40代の皆さんが平均どれくらい貯金しているのかを見てみます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)」のデータから、30~40代の金融資産保有額の分布をグラフにしてみました。

元銀行員。40代は教育費やローンの支払いだけでなく、親の介護や自分の老後資金についても考えはじめる年齢であり、早い段階からライフプランの計画や見直しを行うことが大切だと考える。現在は、編集者として金融機関を中心に、ウェブコンテンツの編集・執筆業務を行う。

このように、どの資産運用をアンケートの対象とするかによって調査結果は大きく異なります。純粋な預貯金を除き、何かしらの方法で資産を「運用」している人に限定してみると、30~40代のおおよそ4~5割の人が資産運用に取り組んでいると考えてよいのではないでしょうか。

また、日本における準富裕層は40代の現役世代が多く、3,000万円以上と回答したのは全体の7.6%で、30代の0.9%に比べると大きく増加しています。

次に30~40代の読者を対象にウォーカープラスが2021年8月に行った「興味のある資産運用」と「実際にしている資産運用」についてのアンケートのデータを見てみましょう。この調査によると、実際に資産運用を行っている人の割合は37.4%でした。
預貯金を含まないデータのため、少ない数値が出ています。

またみずほ銀行が2020年12月に行った「資産形成に関するアンケート」では、30代で56.7%、40代で58.2%の人が資産形成に取り組んでいると回答しました。
これは資産形成の手段に定期預金を含むデータです。

そこで、今回は40代でこれから貯金をしていきたい方に向けて、「40代の平均貯金額」「老後のために必要な貯金額の目安」「賢く貯金をする方法」について説明します。

では次に、30~40代の方が得ている月収のうちどの程度を金融商品に回しているか、その割合の分布を見てみましょう。

40代になると、老後を意識しはじめる方もいます。しかし、老後に備えて貯えをしておきたくても、40代は子どもの進学資金や住宅資金などの出費もまだ多いことが一般的です。「今の貯金スタイルでいいのか」「どれぐらいの貯金があれば大丈夫だろう」など、不安に感じているかもしれません。

40代前半で1億円を超える資産形成を達成し、財閥系商社を退社してセミリタイアの道へ。妻と5歳の息子と暮らし、子育てをしながら自由な生活を謳歌中。高配当株・インデックス・短期トレードなどで資産運用を行う。

仮に500万円を年率11%で運用した場合、20年後には複利効果の恩恵を受けて約4031万円。500万円というまとまった資金がなくても、毎月3万円を年率11%で積み立てていけば、20年後に約2597万円の資産が形成される。元本に運用収益をプラスして再投資することで、利益が利益を生むのだ。20年の投資期間であれば、40代からでも十分間に合う。

金融資産を保有する30~40代の方は、どのような基準で資産運用のための商品を選んでいるのでしょうか?気になるその判断基準を見ていきます。

「働き盛りの30~40代、みんなはどれくらい、何に投資しているの?【後半】」

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