純金融資産 不動産
富裕層・超富裕層とは?
上でも少し触れましたが、世帯の純金融資産保有額が1億円以上5億円未満に該当する場合は富裕層、5億円以上だと超富裕層に当たります。では、日本国内における富裕層そして超富裕層の割合はどのくらいなのでしょうか。2019年のデータをもとに野村総合研究所が行った「資産調査」によると、富裕層と超富裕層をあわせた世帯数は132.7万世帯で、全体(5,402.3万世帯)の約2.5%を占めています。そして、富裕層と超富裕層を合わせた純金融資産保有額は333兆円で、全体(1,554兆円)の約21%と、約2.5%の世帯が日本の世帯全体の20%以上の富を保有していることがわかります。さらに超富裕層に該当する世帯数は8.7万世帯、純金融資産保有額は97兆円と、全体の世帯数の約0.16%が全体の約6%の富を保有しています。富裕層に似た言葉で「資産家」や「高所得者」が挙げられますが、資産家とは金融資産や不動産を多く所有している人を差し、高所得者とは、文字通り所得の多い人を指します。富裕層が保有している資産は金融資産がメインとなるため、該当する人にはタレントやプロスポーツ選手、企業経営者や投資家などが多くみられます。
マス層とは?
マス層とは、世帯の純金融資産保有額3,000万円未満の層を指します。マス層に該当する世帯数は4,215.7万世帯と全世帯数の約78%を占め、純金融資産保有額の合計は656兆円と全体の約42%を占めています。つまり、日本における世帯総数の8割弱が純金融資産保有額3,000万円未満で、その資産資産保有額の合計が、上位約2割の世帯の合計よりも少ないことがわかり、改めて世帯における純金融資産保有額の差が浮き彫りになっている現状を読み取ることができます。
富裕層とは、預貯金を含む金融資産が1億円以上ある人(もしくは世帯)を指します。2019年時点の日本の富裕層・超富裕層は132.7万世帯で、全体の約2.5%だったにもかかわらず、純金融資産保有額は全体の20%超を占めていました。そして、今後さらにその資産の偏りは大きくなっていくと予想されています。純金融資産には株式や債券、投資信託が含まれることからも、今後はより投資への関心および必要性が高まっていくのではないでしょうか。
「準富裕層」とは、「純金融資産保有額が5,000万円以上1億円未満」のことです。2019年における準富裕層は約342万世帯で国内の約6.3%を占めます。
NRI調査の場合、世帯の純金融資産保有額が5億円以上を「超富裕層」と定義しているため、富裕層は124万世帯という結果となりました。保有資産規模は236兆円です。
ちなみに世帯の純金融資産保有額に応じて、5,000万円以上1億円未満を「準富裕層」、3,000万円以上5,000万円未満を「アッパーマス層」、3,000万円未満の世帯を「マス層」と5つの層に分け、アッパーマス層以上の世帯をまとめて富裕層という場合もあります。