資産1億円 リタイア 60歳

資産1億円 リタイア 60歳

アーリーリタイアとは、定年を待たずに、「早め(アーリー)」に「退職・引退(リタイア)」することを意味します。早期リタイアなどとも呼ばれます。

アーリーリタイアをすると自由な時間が多く持てます。働いていれば、多くの方が週の大半を仕事に費やしています。平日は会社と家の往復だけ…家は食事と睡眠の場でしかない…といったように、なかなか自由に使える時間がないと嘆いている方も多いでしょう。アーリーリタイアをすれば、人生の大半を占めていた仕事の時間がなくなり、趣味や他の活動に時間を費やすことができます。

50歳である程度の貯蓄がある独身の方は、アーリーリタイアあるいはセミリタイア後に物価の安い海外に移住を検討するのも良いでしょう。国内で生活してきた方には少し難があるように感じるかもしれませんが、現在では東南アジアでも簡単な日本語が通じる国や移住者も多いことから、独身でなくても家族みんなで生活した場合にそれほど不便を感じなくなっています。海外移住はビザなどの発行が必要になるので、専門のコンシェルジュなどに相談するのが良いでしょう。

今回の相談者は、貯蓄1億円をもとに、いますぐ仕事を辞めて完全なアーリーリタイアをしたいという48歳の会社員男性。貯蓄はあるけど、資産運用は未経験。リタイアしてのんびり暮らすにはどうしたらいい? 気になる老後のお金事情に詳しい、ファイナンシャル・プランナーの豊田眞弓さんがアドバイスします。

貯蓄が普通預金で1億円とちょっとある。その他に資産はなし。車1台(普通車1000cc)、車以外の保険は未加入。大きな病歴なし。25歳から福利厚生がきちんとした1000人規模以上の企業につとめているが、仕事が結構きついので他に時間が取れない。趣味にほとんどお金がかからず、イラストやこまごまとしたインドア系の趣味。

有料老人ホーム等への入居が80歳からとして、65歳から80歳までの生活費を毎月20万円に下げられれば、年間60万円、15年間で900万円の余裕が生まれます。それなら、預金1億円でも回りそうですが、老後期の支出を本当に減らせるのか、慎重に考えましょう。

仕事については現職の専門性をより深め、退職したとしても複数の選択肢ができているような状況を目指します。現状の自分を投稿させていただくことで整理できたこと、今まで自分一人で考えていたことですが、客観的なご指摘をいただけたことなどから、現状のリタイア計画について、修正への意思決定ができました。重ねてお礼申し上げます。

リタイア後はのんびり趣味に没頭しながら、25万円/月ぐらいで貯金を取り崩しながら暮らしていきたい。両親は70代で、持ち家、借金等なし。資産不明。金銭的に困っているわけではなさそう。私との関係は良好。医療費も問題ないと言っている。補助は不要。

通常アーリーリタイアというと40〜50代でのリタイアをイメージしがちですが、欧米ではさらに若い世代の間で「FIRE(ファイア)」と呼ばれる早期リタイアムーブメントが起こり、20代や30代から自由な生活を目指そうという動きが広がっています。

会社員として仕事をしている時は、会社の制度として福利厚生が受けられることも多いでしょう。アーリーリタイアをすれば、働いていた期間に受けられていた福利厚生が受けられなくなってしまいます。家賃補助を受けていたり特別な手当が支給されたりしていた方は、退職した後に自分で払わなければならない額が増え、金銭的な負担が大きくなったと感じることもあるでしょう。

会社員の給与収入だけではなく、投資などで着実に資産を運用すれば実現の可能性は高まります。

早期リタイアをしてシニアライフを充実させたいとのことですが、私が知っている同じようにおっしゃった方のほとんどがヒマを持て余して数カ月~1年程度で仕事を再開しています。趣味は忙しい仕事の合間に時間を見つけてやるから楽しいのであり、いつでもできる状況になると飽きてしまうようです。時間を持て余すことにくわえ、収入がなく資産を取り崩して生活することの恐怖感は経験しないとわからないものがあります。 もちろん、これまでのようにフルパワーで稼ぐ必要はありません。生活費のために資産を取り崩さなくていい、もしくは取り崩す額が少なくなる程度で構わないのです。ただ逆にそうなると気が楽になるためか、仕事がうまく進んで楽しくなり、リタイア前と変わらないくらい働くようになった方を何人も見てきました。Y男さんもまだお若いですから、思い描いていた通りにならない、見込み違いが起こった、という場合は臨機応変に方向転換する柔軟さを忘れないでいてください。

仕事を退職しても、リタイア後にアルバイトや投資で収入を得るセミリタイアには、3,000万円の資金が必要になります。完全リタイアと比較するとかなり少ない額になっています。

また、物価上昇や増税、社会保障の負担増などのリスクもあります。1億円あっても超低金利の預貯金だけでは、48歳のいま、完全にリタイアしてしまうのは不安です。

All About「資産運用」ガイド。「家計の見直し相談センター」で10年以上にわたり1万5000世帯を超える家計の見直しを行ってきたFP。資産運用、家計管理、マイホーム購入、不動産投資などに詳しく「普通の人」でもお金を貯める・増やせるようになる方法をアドバイスしています。

ライフプランができたら、現在の貯蓄額や収入で実際にアーリーリタイアが実現できるのか試算してみましょう。40歳でリタイアした場合、50歳でリタイアした場合など、退職年齢ごとのいくつかパターンを用意しておくとイメージしやすいでしょう。

完全リタイアは、仕事を辞めて貯金で生活することになりますので、たとえば35歳で完全リタイアするために必要な資金は1億3,800万円にもなります。これほどの資金を、リタイアまで稼がなくてはなりません。

アーリーリタイアにまず必要なのは、働かなくても生涯暮らしていける資産があることです。実際に40代や50代でアーリーリタイアを実現させた人のほとんどは、投資やM&Aなどで数億円の資産を貯めて引退を決意しています。

民間の介護付き有料老人ホームは、施設によっては数百万円~の入居一時金がかかるところもあるほか、毎月の費用も幅があります。入居金なしで月25万円の有料老人ホームに入居するとして、生活費や医療費などを考慮しなくても、20年間で約6000万円が必要になります。

35歳で完全リタイアするには、35歳の時点で1億3,800万円の資金が必要となります。35歳でそれだけの貯蓄がある人はかなり特殊なケースでしょう。仮に大学卒業後の23歳から働いたとして12年間の間に、毎年1,150万円のペースで貯金し続けなければ到達できない数字です。

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